手根管症候群とカルシウム
手根管症候群とカルシウム
手根管症候群とは
手根管は、手のひらの手首にある骨と靭帯に囲まれた神経の通り道で、正中神経という神経が通っています。
この神経の通り道が何らかの原因で狭くなり、手指を動かすための神経である正中神経を圧迫するとしびれや痛みなどを起こします。(主に人差し指、中指、薬指の中指側)このような症状を手根管症候群と言います。女性に多く、特に妊娠~出産期や更年期などに多く発症します。そのほか仕事やスポーツで手や指を酷使する方や腎疾患、リウマチ、甲状腺機能低下症などの方にも多く発症します。
ではカルシウムは手根管症候群とどんな関係があるのでしょう。
カルシウムの働き
手根管は神経の通り道だから、骨を造るカルシウムは関係ないと思うかもしれませんが、カルシウムは体の中に骨:血液:細胞=1億:1万:1という比率で存在していて、骨を造るだけでなく細胞に出たり入ったりして、次のように体の中でいろいろな大切な働きをしています。
①筋肉の収縮、弛緩
筋肉の細胞にカルシウムが入ると細胞は収縮、出ると弛緩します。例えば、心臓の筋肉の心筋にカルシウムが入って収縮、出て弛緩。この繰り返しで心臓は鼓動を打つことができるのです。この働きは、腕や足の筋肉でも同じです。このためカルシウムが不足すると目尻がピクピクと痙攣したり、こむら返りを起こしやすくなることもあります。
②命の誕生
人間の生命の始まりは、精子が卵子と出会い受精することですが、この受精の時に必要なのがカルシウムです。精子が泳ぐように動き、卵子に到達するには精子にカルシウムが必要なのです。また、出産の時に子宮の筋肉が収縮して陣痛が起きますが、カルシウムが不足すると収縮が起きにくく難産になりやすくなります。
③脳や神経の情報伝達
カルシウムが細胞に出たり入ったりすることで細胞間に電位差が生じ、それによって情報や命令が伝わります。例えば、ウィルスが体内に侵入するとその情報を免疫細胞に伝え、ウィルスを排除する働きが起きます。また、食事をして血糖値が上がるとその情報を膵臓に伝え、インシュリンを分泌する命令が出て、糖を分解することができるのです。
他にもカルシウムは、血液を凝固するなど生命を維持し健康体を保つために大切な働きをしています。
カルシウムが不足すると
このように、カルシウムは生命維持に大切な働きをしているので、体の中には常に一定のカルシウムが必要です。日々摂るカルシウムが不足して細胞のカルシウムが不足してしまうと、命にもかかわることになりますので、カルシウムのたくさんある骨からカルシウムを溶かし出して使います。この現象をカルシウムパラドックス現象と言います。
カルシウムパラドックス現象が起きると骨から必要以上のカルシウムが出てきてしまう上に、この骨から溶け出したカルシウムは、自然の食品から摂るカルシウムとは性質が違い、イオン化が強く長期間カルシウム不足が続くといろいろなところに沈着や石灰化を起こす悪玉カルシウムなのです。例えば、血管に沈着すれば動脈硬化、背骨の中を通る神経の通り道である脊柱管に沈着すれば脊柱管狭窄症を引き起こす原因となります。
手根管症候群とカルシウム不足
カルシウムが不足すると、このほかにもいろいろな部位に沈着や石灰化を起こして弊害を起こします。カルシウムが不足して骨から溶け出したカルシウムが手根管に沈着し、石灰化を引き起こすと手根管が狭くなり神経を圧迫するのです。もちろんカルシウム不足だけが要因ではありませんが、大きな要因の一つになります。
カルシウム摂取を心がけましょう
ですから不足しがちなカルシウム摂取を心がけ、カルシウムを多く含む小松菜などの黄緑色野菜、ひじきなどの海藻類、ちりめんじゃこなどの小魚類を積極的に摂ることが大切です。しかし、カルシウムは、厚生労働省の栄養調査でも摂取推奨量を満たしていない栄養素で、意識して摂るようにしても現代の食生活ではなかなか摂れないのがカルシウムです。
風化貝カルシウムは善玉カルシウム
そこで、多くのカルシウム補給サプリメントが販売されていますが、カルシウムは吸収しづらい栄養素のため、吸収を高めるために人工的にイオン化を強くしているカルシウムもありますので、注意が必要です 善玉カルシウム・悪玉カルシウム
北海道八雲町で採掘される風化貝化石を原料にした風化貝カルシウムは、効率よく良質なカルシウムを摂ることができるカルシウム補給食品として注目されています。
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