膝関節とカルシウム―カルシウム不足で膝が痛くなる?
知って頂きたいカルシウムの働き
カルシウムは骨を造る大切な栄養素ですが、それ以外にも心筋(心臓を動かす筋肉)の収縮・弛緩(細胞にカルシウムが入ると収縮、出ると弛緩します)や神経の情報伝達など命を保つために大切な働きをしています。カルシウムの働き
カルシウムが不足すると…
カルシウムが不足すると、生命維持のためにカルシウムの貯蔵庫でもある骨からカルシウムを溶かして細胞に補給し不足を補おうとします。しかし、必要以上に骨からカルシウムが溶け出してしまうため、細胞内はカルシウム過剰の状態になってしまいます。この現象をカルシウムパラドックス現象と言います。カルシウムパラドックス現象
骨から溶け出したカルシウムは「悪玉カルシウム」
そして、この骨から溶け出したカルシウムは色々な部位に沈着しやすい「悪玉カルシウム」で、血管に沈着、石灰化して動脈硬化を引き起こし脳梗塞・心筋梗塞などの血管障害の一因になったり、細胞に過剰に入り込んで細胞本来の働きができなくなり、色々な病気の一因になります。善玉カルシウム・悪玉カルシウム
膝関節に悪玉カルシウムが沈着、膝痛の原因に
膝の関節でもこの骨から溶け出したカルシウムが、半月板軟骨細胞に過剰に入り込み、細胞は収縮、硬化し半月板全体としても薄くなり軟骨が擦り減りやすくなるのです。
軟骨は骨と骨の衝撃を吸収するクッションのような役割を担っていますので、軟骨が擦り減ることで膝関節痛が発症します。
また、膝関節上下の骨(脛骨(けいこつ)・大腿骨などに過剰なカルシウムが沈着し石灰化を起こします。これが変形性膝関節症です。
食品からカルシウムを摂りましょう
あたり前のことですが、人間の体は日々摂る食品でできています。ですからカルシウム不足を解消するには、小松菜などの黄緑色野菜、ひじきなど海藻類、ちりめんじゃこなどの小魚類などカルシウムを多く含んだ食品の摂取を心がけることが大切です。
それでも不足するカルシウム
厚生労働省の栄養調査で長年に渡り不足しているのがカルシウムで、現在の日本人の食生活では、十分に摂ることは難しい状況です。しかも現代では、便利においしく使える加工食品、インスタント食品やスナック菓子などを摂るようになってきています。このような食品にはリン酸が多く含まれており、リン酸はカルシウムと結合して体外に排出されカルシウムがさらに足らなくなってしまいます。このような食品の過剰摂取に注意が必要です。
このような状況の中、カルシウムサプリメントが多くありますが、大切なのは野菜・小魚などの自然の食品に含まれるカルシウムと同様に沈着を起こさない良質のカルシウムを摂ることです。北海道八雲産の風化貝カルシウムを原料にしたタスカル風化カルシウムは自然の食品に含まれるカルシウム同様、良質なカルシウムです。
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