腰痛とカルシウム
腰痛の原因
腰痛と言ってもその原因は、筋肉疲労、内臓などの病気、脊椎(背骨)の異常など様々ですが、ここでは脊椎の異常による腰痛とカルシウムとの関係についてお話しします。
脊椎は神経の通り道でもある
脊椎は、頸椎(7個)・胸椎(12個)・腰椎(5個)・仙骨・尾骨から成り、それぞれの椎骨の間には軟骨の椎間板がありクッションの役目をしていて、全体的に体を支えています。脊椎の1本1本の椎骨中には脊柱管という「くだ」があり、その中を脳から下へ脊髄神経が貫いていて、それぞれの椎骨の間の椎間孔(ついかんこう)という穴から枝分かれしていろいろな部位に走り、神経の通り道の役目もしています。
そして、椎骨・椎間孔から枝分かれした神経がどの部位に行くか決まっていて、腰へ通じる神経は主に第12胸椎・第1~3腰椎の椎骨・椎間孔から出ています。この椎骨・椎間孔が変形したり狭くなったりすると神経を圧迫して、痛みなどを引き起こします。
カルシウム不足は骨を弱くします
カルシウムは骨を造ること以外にも細胞で大切な働きをしていて、例えば心臓を動かす筋肉(心筋)の細胞にカルシウムが入って収縮、出て弛緩して心臓は鼓動を打つことができます。このようにカルシウムは、生命維持のためのいろいろな大切な働きをしているので、食品から摂るカルシウムが不足すると、カルシウムの貯蔵庫でもある骨からカルシウムを補給して不足を補いますが、骨から必要以上にカルシウムが溶け出してしまいます。その結果カルシウムが不足しているのに、体の中では過剰になるという現象が起こります。これをカルシウムパラドックス現象と言います。(カルシウムパラドックス現象)
この骨から溶け出したカルシウムは、食品から摂るカルシウムと性質が違い、長い期間この状態が続くといろいろな部位に沈着したり、細胞に過剰に入り込んで細胞を収縮硬化をさせます。
例えば、椎骨のかどにとげ状に沈着して骨棘(こっきょく)を生じさせる。神経の通り道(脊柱管・椎間孔など)に沈着して狭くして神経を圧迫する。血管壁に沈着して動脈硬化を起こす。など健康を脅かすことが起こるのです。
一方、骨はカルシウムが溶け出してしまうため、痩せて弱くなってしまい骨粗しょう症を引き起こします。このようなことが根本原因となって腰の部位に通じている神経を圧迫すると腰痛が起こります。具体的に言うと…
椎骨が痩せ、弱くなり神経を圧迫すると
1.椎骨背中側の関節部分が骨折分離し椎骨が前にずれる ―分離症・すべり症
2.骨が痩せ、弱る(神経を圧迫する場合に痛みが出る) ―骨粗しょう症
骨から溶け出したカルシウムは何を起こすのか
1.骨のかどなどに沈着し変形する ―変形性腰椎症
2.椎間板に入り込み硬化、扁平になり脊柱管に突出する ―椎間板ヘルニア
3.脊柱管の内側に沈着し狭くする ―脊柱管狭窄症
腰痛の治療
腰痛の治療として鎮痛薬・湿布・ブロック注射などによる薬物治療、血流を良くするための温熱治療、マッサージ治療、鍼灸治療、運動療法などや手術によって神経圧迫を取る治療などがあり、いずれも痛みを取り除くための大切な治療法です。
カルシウム不足を解消して骨を元気にすることも大切
しかし、これらの治療は、根本原因のカルシウム不足を解消するものではありません。体は日々摂取する食べ物でできているのですから、カルシウムを多く含む小松菜などの黄緑色野菜、ひじきなどの海藻類、ちりめんじゃこなどの小魚類を積極的に摂ることが大切ですが、なかなか摂れないのが、カルシウムです。そのうえ、現代の食生活では、カルシウムを排出させるリンを摂り過ぎる傾向にありカルシウム不足に拍車をかけてしまっています。このような状況の中、積極的にカルシウムを摂るために考えられるのが、カルシウムサプリメントの摂取です。
善玉カルシウム・悪玉カルシウム
カルシウムが不足すると骨からカルシウムが溶け出す現象(カルシウムパラドックス現象)が起きますが、この骨から溶け出したカルシウムは、いろいろな部位に沈着や石灰化を起こします。一方、食品から摂るカルシウムはこのようなことを起こさず骨の栄養となります。このようにカルシウムには「善玉カルシウム」と「悪玉カルシウム」があるのです。食品から摂るカルシウムは消化されると弱プラスイオン化して体の中で働き骨の栄養となりますが、骨から溶け出したカルシウムは、このイオン化が強くいろいろな部位に沈着石灰化を起こしやすいのです。
カルシウムサプリメントには、カルシウムは吸収があまり良くない栄養素なので、吸収を高めるためにイオン化加工をしてあるものがあります。確かに吸収は高まりますが、イオン化が強いために骨から溶け出したカルシウムと同じように血中カルシウム濃度を一時的に基準値以上に上げ、沈着石灰化を起こすことが懸念されるのです。カルシウムサプリメントを摂る場合は、食品から摂るカルシウムと同じように穏やかに吸収され、沈着石灰化を起こさずに骨の栄養になるものを摂ることを心がけましょう。
風化貝カルシウムでカルシウム不足対策を
北海道八雲町で採掘される風化貝化石を原料にした風化貝カルシウムは、効率よく良質なカルシウムを摂ることができるカルシウム補給食品として注目されています。整形外科医福島賢人先生は、長年に渡り風化貝カルシウムの摂取によって骨がどのように変化するかレントゲン臨床観察を行ってきましたが、その結果沈着石灰化などを起こすことなく、骨が元気になることを実証しています。風化貝カルシウムの摂取量や摂り方は、年齢や体の状態によって違い、私どもでは長年に渡る多くの方の体験に基づいて摂る人に合った摂取量、摂り方をアドバイスしています。
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